前回、射友のsenpaiさんからいただいたKontareva-3(以下K3と略します)弾頭の試射の結果が良かったです。
しかし、もしかしたら、senpaiさんの鋳造技術が優れていて良い成績が出たのかもしれません。自分が鋳造しても同じ結果が出せるのか試してみたいと思いました!
そこで、K3弾頭の鋳型をsenpaiさんからお借りして、自分で鋳造した弾を使って撃ってみることにしました。
K3弾頭の鋳造
まずは、LEEの電気ポットで鉛を溶かします。使っている鉛は純鉛にアンチモン2.5%を混ぜて、ちょっと硬いものです。
まず、鋳型にベビーパウダーをまぶして、型離れを良くしておきます。
途中、型離れが悪くなってきたかな?と思ったときに再塗布したりします。特に型に差し込むケツ穴キーの部分はすぐに外れにくくなりますね。
酸化した鉛の除去のフラックスとして、マーベラックスを使っています。これは、無煙、無発火、無臭のフラックスです。スプーン1杯ぐらいの白い粉を溶けた鉛に入れてかき混ぜてると、どろどろに溶けて最後は黒い塊になります。それをスプーンで取り除いて精錬完了です。
LEEの電気ポットには、そこから溶解した鉛を流し出す機構がついていたのですが、流れを止める棒が外れたり、穴が詰まったりしたので、今はLymanのひしゃくを使って、鋳造しています。
また、注意点として、型から弾頭を外すときに木槌で叩いたりしますが、このとき鋳型、特にケツ穴キーを直接叩くのはよくありません。たくさん作っていると型が変形してしまいます。
自分はハンドルの交差している部分を叩くようにしています。ハンドルなら安く買い換えられるので。
130個ほどK3弾頭が出来上がりました!
自家製弾頭を使ったハンドロード
鋳造した弾頭を使ってハンドロードを行いました。
写真の左は、今回作ったK3弾頭にスペシャルワッズです。
右は、Lyman525gr弾頭にWinchesterの白ワッズのシール部分とカップ部分を切り離し、あいだをカードワッズに交換して、クリンプしたすい高さに調整してます。
薬きょうは赤いWinchesterAA、雷管はFederal、火薬はHodgdonのLONGSHOTです。
LONGSHOTは去年から使い始めたので、まだデータがそろっていません。
薬量は、K3弾頭はsenpaiさんのアドバイスに従って25~27gr、Lyman弾頭は今までの経験から初速1500fpsが出るように33~35grにしてみました。
MECのリローダーを使って、スタークリンプで仕上げました。
で、それぞれ30発ずつ、合計60発作成しました!
そのあと気がつきました。「K3弾頭に鉛付着防止のグリスを封入するのを忘れた!」
リロードした弾を試射してみる
1月16日土曜日、ニッコー栃木射撃場に作った弾の試射に行ってきました。
使用した銃はターハント RSG12、12ゲージのボルトアクションスラッグ銃です。銃床を交換して左利きで撃てるようにしています。
まずは、Lyman弾頭を試射してみました
Lyman弾頭の試射の結果
火薬量33gr→34gr→35gr→33gr→34gr→35grの順番で撃ったのですが、ぜんぜん当たりません!
的外に出てしまうので、治痕紙をたくさん使っちゃいました。
LONGSHOT火薬との相性が悪いのでしょうか?
それとも、撃発の衝撃でスコープやマウントがまた壊れてしまったりとか。
ちょっと落ち込みつつ、残ったK3弾頭の試射を続けました。
K3弾頭の試射の結果
K3弾頭は、鉛付着防止のグリスを封入し忘れたので、装弾のスタークリンプ部分にグリスをのせてから撃ちました。
こちらも、火薬量25gr→26gr→27gr→25gr→26gr→27grの順番で撃っています。
どれもコブシ大のグルーピングにまとまっています!
少なくともスコープなど銃が壊れた疑惑は払拭されましたね。
25grで右下に大きく外れているのは、一番初めに撃った弾なので(初弾は銃腔内環境が他と異なるので)それを勘案すると25grが一番まとまっているようです。
撃った後は、雷管の状態をチェックです。今回は雷管突破や圧力のかかりすぎの兆候は見られませんでした。
最後に念入りに銃のお掃除をしてから帰宅です。
コメント
zekeさんのブログを見て、フラックスを購入しました。ありがとうございます。さて、フラックスの使い方ですが、白い粉を投入後、黒い泡となりますが、その後しばらく加熱を続けているのでしょうか。黒い泡を掬い取っていましたが、ちょっと使用方法がわかりません。
コメントありがとうございます。
自分は、黒い泡になってもそのまま攪拌を続けて、固まってから掬い取っています。(黒く固まったところの写真を載せています)
使い方は良くわかっていませんが、そのほうが掬い取りやすいです!